火事で焼けた「古典主義の都」の図書館
ドイツ東部にあるワイマールは、「ワイマールとデッサウのバウハウス」、「古典主義の都ワイマール」の二件の世界遺産がある町である。ゲーテやシラー、ヘルダーといったドイツ古典主義文化を担う文学者・芸術家が集い、ゆかりのある史跡が残る美しい古都として観光客も多い。ちなみに、ドイツには、こうしたテーマ設定を重視した世界遺産がほかにもある。宗教改革の指導者として知られるマルティン・ルターの生地アイスレーベンと、実際に彼が宗教改革に乗り出し、有名な「九五ヵ条の論題」を扉に張り出した教会などのあるヴィッテンベルクの両都市が「アイスレーベンとヴィッテンベルクのルター記念建造物」として、世界遺産に登録されている。
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この「古典主義の都ワイマール」の登録区域にあるアンナ・アマーリア公妃図書館が、二〇〇四年秋、火災に見舞われ、貴重なゲーテの書簡などとともに、建物ごと焼失した。失われた蔵書は五万冊にも達したという。第二次大戦時には、ポーランドの首都ワルシャワなど、現在世界遺産に登録されている貴重な建物群もかなり灰墟に帰しているし、日本でも戦後すぐ金閣寺や法隆寺の壁画が焼失するなど、文化財は常に破壊と背中合わせではあるが、二一世紀を迎えても、その状況は全く変わっていないといえよう。
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